不動産に関わる税金について

不動産を持っている時にかかる税金

固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は賦課期日(毎年1月1日)の固定資産(土地、家屋、償却資産)の所有者に対し、市区町村(東京23区は都)が課税する税金です。仮に、1月2日以降に所有権の移転が行われても、納税義務者は変更されません。なお、売買契約などで固定資産税の負担割合を所有期間で按分することが一般的ですが、これは、あくまでも当事者間の約束にとどまります。
また、税額は3年に一度改訂される固定資産税評価額を基に市区町村よって計算され、通知されます。納税者はその納税通知書に基づき、一括又は年4回に分割して納付をします。住宅や住宅用地については、課税標準や税額の軽減措置があります。

税率

固定資産税(地法350)

標準税率

1.4%

都市計画税(地法702の3)

制限税率

0.3%

市区町村又は都道府県が課税する税金は、それぞれの議会の議決を経て定める条例によって課税、徴収されるものですが、地方税法では、条例を定めるときの枠を設けたり基準を示したりしています。標準税率は、通常その税率によるべきものとして定められている税率で、財政上その他の必要があるときは、それによらなくてもよいとされています。制限税率は、課税する場合にこれを超えて課税してはならないと定められている税率です。

 

住宅用地(土地)の課税標準の特例

住宅用地については、税負担の軽減のため固定資産税評価額に次表の区分に応じ、それぞれの割合を乗じて課税標準額を計算します。1月1日の状況で住宅用地に該当すれば、年の中途で住宅の敷地でなくなった場合でも、この特例が適用されます。また、土地の所有者と住宅の所有者が異なる場合や賃貸住宅の敷地などでも特例が適用されます。

区分 意義 固定資産税 都市計画税
小規模
住宅用地
住宅用地のうち住宅1戸につき200m²までの土地をいいます。 評価額×1/6 評価額×1/3
一般の
住宅用地
住宅用地のうち住宅1戸につき200m²を超え、住宅の床面積の10倍までの土地をいいます。 評価額×1/3 評価額×2/3

※空家の除却を促進するための住宅用地の課税標準の軽減の適用除外

平成27年5月26日より「特定空家等」のうち必要な措置を講じるよう市区町村(東京都23区は都)から勧告を受けたものに係る土地については、住宅用地の課税標準の軽減特例の適用対象から除外されます。
特定空家等とは、「建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地」のうち、次のような状態にあるものです。

 

● そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

● 著しく衛生上有害となるおそれのある状態

● 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

● 周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

 

新築住宅(家屋)に対する固定資産税の軽減

新築された住宅が、次の床面積要件をみたす場合は、新たに課税される年度から3年度分(3階建以上の耐火・準耐火建築物は5年度分)に限り、120m²までの居住部分に相当する固定資産税額(家屋分)の1/2が軽減されます。また、認定長期優良住宅の建物は5年度分(3階建以上の耐火・準耐火建築物は7年度分)が軽減されます。なお、この特例は原則として固定資産税のみに適用され、都市計画税には適用されません。(平成28年3月31日まで)

  適用要件 内容 適用期間 認定長期優良住宅
一般の新築住宅
  • 1. 床面積
    50m²(賃貸住宅の場合は40m²)以上 280m²以下
  • 2. 居住割合
    2分の1以上
「住宅部分」の床面積120m²までの部分の税額の2分の1 相当額の減額 新築後から3年度分 新築後から5年度分
3階建以上の
耐火・準耐火建築物
新築後から5年度分 新築後から7年度分